日本語研究から生成文法理論へ
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編著者:
斎藤 衛 高橋大厚 瀧田健介 高橋真彦 村杉恵子 (編)
ISBNコード:
978-4-7589-2288-3
発売日:
2020年9月20日
定価:
4,400円(税込)(A5・320頁) |
内容
本書は、国立国語研究所共同研究プロジェクト『日本語から生成文法理論へ―統語理論と言語獲得』の研究成果の一端を示すものであり、プロジェクト研究者による17編の論文を収録している。ラベル付けと言語間変異、統語知識の獲得、名詞句の構造と意味、省略現象の多様性、格表示と統語構造の5部から成る。それぞれの論文が、一般言語理論を発展させる契機となりうる日本語特有の現象を分析し、その理論的帰結を論じている。
目次
Part I ラベル付けと言語間変異
第1章 弱主要部と言語類型論―日本語の文法的特質をめぐって―
斎藤 衛
第2章 二重側方移動とラベル付け
高野祐二
第3章 二重焦点の格助詞脱落とラベル付けについて
多田浩章
第4章 スクランブリングか?QR か?ラベル付けに基づくアプローチ
奥 聡
Part II 統語知識の獲得
第5章 ラベル付けの相対的普遍性―第一言語獲得からの示唆―
村杉恵子
第6章 ECP効果の獲得と間接否定証拠
藤井友比呂
第7章 幼児日本語における作用域の反再構築化現象
杉崎鉱司
Part III 名詞句の構造と意味
第8章 「-方」名詞節の構造
瀧田健介
第9章 日本語裸名詞の意味論
和泉 悠
第10章 人称代名詞,指示詞と主文現象
林 晋太郎
Part IV 省略現象の多様性
第11章 一人称空目的語と項省略
高橋大厚
第12章 助詞残留現象
坂本祐太・齋藤広明
第13章 とりたて詞の分布とその省略への帰結
船越健志
第14章 短縮回答―名詞句内分配解釈の可否からの示唆を求めて―
宮本陽一
Part V 格標示と統語構造
第15章 主格目的語の移動と作用域
越智正男・猿渡翌加
第16章 例外的格標示構文
岸本秀樹
第17章 例外的格標示構文の対格主語
高橋真彦